まめちの本棚

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ウォール街のランダムウォーカー

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ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理 ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理
(2007/05/25)
バートン マルキール

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本書の要点:

→株価は本質的に予測不可能

テクニカル分析は完全にオカルト

→かといってファンダメンタルス分析を盲信するのも危うい

→アクティブ運用の投資信託は遅かれ早かれインデックス投信に負ける

(=長期にわたり市場平均に勝てるポートフォリオを組成するのは至難の業である)

デイトレードは証券会社に寄付してるのと同じ

 

…とダメ出しの連続で、じゃあ結局どうすればええんじゃい、って話ですが、著者は

「市場にまだあまり知られておらず、株価収益率が市場よりも極端に高くなっていないような成長株に投資」するべきだと述べている(p165)。要するに、

「その会社の企業価値よりも割安な株を買って、割高になったら売る」

ってことなのかな。

 

まぁ「市場にまだあまり知られていない、割安な」株を探すのは超超至難の技ではないんですか、それができたら誰も苦労はしませんよ、と突っ込みたくなるが。

 

この本の価値は「何をしたら儲かるか」を知ることにあるのではなく、「何をしたら(ほぼ)確実に損をするか」を知ることができることにあると思う。この本をちゃんと読んでおけば、うさんくさい投資術にひっかかったり、バブルに踊らされたり、ハイリスクな金融商品に手を出したりして、財産を目減りさせるリスクを大幅に減らすことができるだろう。

 

もっとも、人間は非合理的な生き物なので、たとえ「株で大儲けするのはほとんどムリ」ってことを知っていても「楽して大儲けしたいっ!だから多少非合理的でもハイリスク商品を買うぞ!」という衝動を振り切るのは相当難しいんだけどね。