新入社員に一読を勧めたい本3冊
スポンサーリンク
こんにちは。まめちです。
社会人生活は9年目になりますが、新しい会社ではようやく2年目になりました。
私の前職は銀行員でした。
銀行の支店で9年目といえば、責任者の最も下っ端である「調査役」という役職につく年頃であります。
新入社員からすれば、入行9年目の先輩など軍隊でいう上官ないしは「古兵殿」であり、
彼あるいは彼女から発せられる命令は絶対服従が原則です。
私も銀行に残っていれば、
「ちょっとコピー取ってきてよ」
「この書類、明日までに纏めといてよ」
などと後輩をアゴで使える身分になっていたのだなぁ・・・と思うと、
思えば遠くに来たもんだ感が胸をよぎります。
現実の私は、新しい会社で2年坊主として最も下っ端であります。トホホ。
前置きが長くなりましたが、この時期の旬のテーマということで、
「新入社員に一読を勧めたい本」を3冊ご紹介したいと思います。
「新入社員が読むべき」と言いながら、
実際には私が仕事などで直面している問題を解決するための本も含まれるため、
必ずしも新入社員に役に立つかどうかはわかりません。
まず1冊目。
あなたの初めての配属先は希望通りでしたか?そうでない人が大半じゃないかと思います。
「なんで俺よりトロくて間抜けそうなアイツが花形部署に」
「なぜ面接であれだけアピールしたのに、希望しない部署なのだ」と、
入社早々クサっている人もきっと多いことでしょう。
しかし、
「当人にとって不本意で、理不尽に見える人事も、組織の論理からすれば筋が通っている場合は少なくない」
ということは、日本的雇用システムの中では往々にして起こることであり、
その配属には必ず理由と意味があるのです。
(ただし、それが本人に納得のいく形で決定されることは非常に稀であり、
それが様々な雇用上の悲喜劇を生むのですが、その仕組みについても本書で触れられています)
この本を読むと、「日本的雇用システム」のメカニズムと、
そのメカニズムに組み込まれた自分が、いち労働者としてどうキャリアを構築していくべきか…のヒントを得られることでしょう。
今すぐに役に立たなくても、本棚に置いておくといつか役に立つ日が来るはずです。
会社には、アタマのまともな人もいればアタマのおかしい人までいろんな人がいます。
価値観も考え方も違う人をまとめ上げ、一つの目的(営利の追求)に向かわせるには、
ルールや暗黙の「掟」を導入し、結束を確かなものにする必要があります。
本書は、
あらゆる組織に存在するこの「掟」を熟知し、利用することが「組織でうまく生き抜く極意である」とし、
そのための具体的な方策を、1章につき1つのペースで、具体的な事例を挙げて解説しています。
個人的な経験から、著者の主張に同意できるのは、
第1章 組織の活用術 組織は自分を引き上げてくれる
第2章 組織の従属術 上司には決して逆らうな
第3章 組織の分析術 人材には適した場所がある
第5章 組織の防衛術 問題人物からは遠ざかる
第6章 組織の処世術 人間関係はキレイに泳げ
です。
ヒット率にすると5/8とかなり高いですね。
なかでも、「組織は自分を引き上げてくれる」というのは真理だと思っています。
個々人の能力だけでは実現できないことを、力を合わせて実現するのが組織の本源的な役割でありますが、
会社も基本的に同じ機能を有しています。
また、会社で働くことを通じて会得する様々な知識やスキルは、必ず後々、公私にわたって役立つことでしょう。
『左遷論』とも若干関係しますが、「とりあえずやってみる」という心構えは大切です。
若干、オッサンの説教めいてきました。
最後の一冊はこちらです。
本当は、本書を真っ先にご紹介したかったのですが、
何しろ絶版であり、古本も2,000円そこそこ(2017/3/31現在)と割といい値段がするので、敢えて最後に回しました。
タイトルの通り、本書は
日本企業の意思決定システムの根幹を担う「稟議」と、
それを円滑に動かすための非公式コミュニケーションシステム「根回し」の要諦を記した本です。
「働き方改革」が喧伝される今日この頃ですが、
組織の意思決定システムやカルチャーというものはそう簡単には変わりません。
「稟議」と「根回し」、「気配り」「気働き」「先回り」の大事さは今日においても変わるところはないのです。
(最近は、国政においても「忖度」の重要性があらわになっていますよね)
今を遡ること32年前の1985年に書かれただけあり、
時代錯誤と思われる書きぶりが随所に見られますが、
「最近の新入社員は気が利かない」とdisられないように読んでおく価値は十分にあります。
運が良ければブックオフの100円コーナーで見つかるかもしれません。近所の図書館でも閲覧は可能でしょう。
皆さんの社会人ライフが実り多きものとなることを祈念しつつ、本稿を閉じたいと思います。
今日はこの辺で。
最後まで読んでいただきありがとうございました。