まめちの本棚

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トルコリラで大損こいた話

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こんにちは。まめちです。

トルコリラ、昨日(2018年8月10日)大幅に下げましたね。

数日のうちに強制ロスカットを食らい、大損した投資家も多いのではないかと思います。

じつは私も、かつてトルコリラに投資し、

「これまでの投資経験で最大額の損切り余儀なくされる」

という痛い目に遭ったことがあります。

今回は、なぜ

  1. トルコリラに投資し大損したのか 
  2. そこから得た教訓 

というテーマで話をします。

私の失敗を、もって他山の石としていただけると幸いです。

目次

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トルコリラ投資の全体像

なぜトルコリラに投資したか

高いスワップポイントに釣られた

ハイこれです。要は高利回りに釣られたんですね。

レバレッジ2~3倍で利回り10%超えるじゃん!スゲエ!」って思っちゃったわけです。

まぁでも冷静に考えてみると、通貨の価値が下落する確率が高いから高いスワップポイントを付けないと誰も買ってくれないわけですよね。

リスクのある先には高い金利を付ける。金貸しの大原則です。

でも当時は欲で目がくらんでしまって、その辺を冷静にジャッジできませんでした。

チャートの形をみて「この辺が底だ」と思った

トルコリラに投資する2~3ヶ月前からFXをやり始めました。

最初はスキャルピングデイトレードが主体だったのですが、損するばかりで全然利益を出せず、「根本的にトレードのやり方を変えないといけないなぁ」と考えていました。

そんな中、「スワップポイントを狙った中長期的なトレード」というスタイルの存在を知り、

「これならあくせく売ったり買ったりしなくても良い。サラリーマンとの兼業投資家である自分のスタイルに合っている」

と思いました。

そのような中、トルコリラは高利回り!というWeb広告を見て、ものは試しに…とトルコリラのチャートをみてみると、これまで継続的に続いてきた下落トレンドが一巡し、底打ちしたようにみえました。

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エントリー時に見ていたチャート

「このまま横ばいないしは反転上昇してくれれば、スワップポイント収入とキャピタルゲインで利益が出る。

仮に下落したとしても、高いスワップポイントでキャピタルロスをある程度補填できる。

これは『美味しい話』なのでは?

と思ってしまった訳です。

何度かトルコに訪れたことがあり、親近感があった

入社してから社会人3年目くらいにかけて、私はしょっちゅう中央アジアや中東を旅していました。

その際によく利用していたのが、関空を深夜に離陸し、翌日の早朝にイスタンブールに到着するトルコ航空の飛行機でした。

イスタンブールはあくまでトランジット先であり、トルコそのものを旅行先としたことはなかったのですが、

飛行機から見える街並みや、トルコ航空のサービスの良さ、イスタンブールの街の雰囲気はとてもスマートで近代的に見え、

とても高インフレに苦しむ経済的にシンドイ国とは思えませんでした。

こういう変な「土地勘」があることも手伝い、

「トルコ経済は今悪くても中長期的には回復する」という変な思い込みを形成してしまった訳ですね。

教訓

金管理の重要性

さてトルコリラ投資を始めてみると、確かに入ってくるスワップポイントは高いのですが、それ以上にレートは下がっていきました。

最初はレバレッジ3倍で始め、「追加投資をしても、レバレッジは投資時の購入レートと初期投資資金から換算して、5倍程度に留める」と決めていました。

しかし、

ナンピンを繰り返すうちにレバレッジはあっという間に5倍、6倍と膨らんでいき、最終的には10倍弱になっていました。

「最初に決めたレバレッジ上限を守る」という自分に課した資金管理ルールを破ってしまった。これが失敗の第1です。

損切りラインを事前に決定してからエントリーする

トルコリラ相場は、エントリーして以降下げ続け、底なし沼の様相を呈してきました。「どこかで損切をしないといけない」とは思ってはいたのですが、「いつか反転上昇するに違いない」と、神頼みをする毎日でした。「どこまで続くぬかるみぞ」といった気分です。(古い)

生兵法は大怪我の基

結局のところ、「自分は金融や経済、投資のことをある程度分かっている。その自分が投資するのだから、少なくとも大損することはない」 という慢心があったのだと思います。

金融のプロが投資で大負けする話は枚挙に暇がありません。その事実を知っていたにも関わらず、なぜか自分だけは大丈夫だと思ってしまうんですね。

加えて、何度かトルコを訪れたことで「多少なりとも現地事情をイメージできる」と考えてしまったこともナンセンスでした。

現地に何年か駐在して暮らしていたならまぁ話は分かりますが、イスタンブールを何回か訪れただけで何がわかるというのでしょう。

他人が自分に同じような話をしたら一笑に付すでしょうが、我が事となると客観的に判断できなかったのです。

「楽して儲かる話はない」

結局、このことに尽きるのだと思います。

結果的に見ると、致命傷を食らう前に強制ロスカットが執行されて良かったと思っています。さもなくば、ずるずると追加し投資を続け損失がさらに拡大したでしょうし、精神衛生上きわめて良くなかったと思います。

何より、これで一念発起してFXをきちんと学びなおそうと思い、トレードスタイルを根本的に改善する契機となったことが良かったですね。

ヒ〇セ通商さん、LCしてくれてありがとうございました(苦笑い) 

皆様もゆめゆめ、うまい話にはご注意ください。

 参考文献

漂流するトルコ―続「トルコのもう一つの顔」

漂流するトルコ―続「トルコのもう一つの顔」

 

 当局による少数民族弾圧や言論弾圧といった、あまり報道されることのないトルコのダークな一面を垣間見れる本です。著者は複数の少数言語に通じ、トルコに批判的な論文を書くあまりトルコ当局から入国禁止を食らったという「異例の経歴」を持つ方です。